藤浩志氏は約30年以上に渡り、流行りの思想や手法に流されることなく、社会・地域・日常を見つめ続け、「循環社会への転換」「地域社会の変革」といった大きな命題に対して取り組んできました。なかでも、おもちゃを交換するシステム「かえっこ」は2000年に発案されて以来、国内外1,000カ所・5,000回以上にわたって開催され、それぞれの地域が抱える問題に対応し、市民や住民が主導となるコミュニティ・プロジェクトへと発展しています。
本展は「かえる(変える/還る/換える/買える)」をキーワードに、13年続く「かえっこ」により集まった約5万ものおもちゃを素材とし、インスタレーションやワークショップを行います。そのほか、プラスチックや針金など、これまで藤氏が生活や活動のなかで収集した膨大な数の素材や、それらをつなぎ合わせた作品、各地で連鎖・発生してきた地域活動の紹介、入札形式による作品販売(サイレント・オークション)を行うなど充実の内容です。
子どもからお年寄りまで、誰でも観る・参加する・換える・買える!?ことができる、夏休みに家族で出掛けたくなる展覧会です。
催事名 | 藤浩志の美術展 セントラルかえるステーション ~なぜこんなにおもちゃが集まるのか?~ |
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会期 | 2012年7月15日(日)~9月9日(日)12:00~19:00(入場は閉場30分前まで) |
会場 | アーツ千代田 3331 1階メインギャラリー |
休場 | 毎週火曜日/8月13日(月)~16日(木) |
入場料 | 大人700円 学生(中学生・高校生・専門学校生・大学生)300円 子ども(3歳~小学生)200円 親子チケット(大人1 人+子ども1 人)800円※子ども2人目からは+100円 パスポートチケットは上記料金に+100円(会期中何度でも入場できます) |
主催 | アーツ千代田 3331 |
後援 | 千代田区 |
協賛 | 株式会社資生堂 |
協力 | 株式会社ナカダイ、西鉄運輸株式会社、NPO法人プラス・アーツ、株式会社明治大理石、MORI YU GALLERY |
1960年鹿児島生まれ。京都市立芸術大学在学中演劇活動に没頭した後、地域社会を舞台とした表現活動を志向し、京都情報社を設立。京都市内中心市街地や鴨川などを使った「京都アートネットワーク」の企画以来、全国各地のアートプロジェクトの現場で「対話と地域実験」を重ねる。同大学院修了後、青年海外協力隊員としてパプアニューギニア国立芸術学校勤務。
都市計画事務所勤務を経て92年、藤浩志企画制作室を設立。地域資源・適正技術・協力関係を活かした活動の連鎖を促す美術類のデモンストレーションを実践。2012年、十和田市現代美術館の副館長に就任。主な展覧会に、2010年「瀬戸内国際芸術祭」(香川)、2008年「サイト・サンタフェ・ビエンナーレ」(サイトサンタフェ、アメリカ)、2006年「第12回バングラデッシュビエンナーレ」(オスマニアメモリアルホール、ダッカ、バングラデッシュ)、2005年個展「違和感を飛び越える術」(福岡市美術館、福岡)など。
藤浩志企画制作室 http://geco.jp/
藤浩志の日々の活動を報告するブログサイト http://geco.exblog.jp/
かえっこについて http://www.geco.jp/kaekko/